N°1378 ウージェニー皇后のアンティークジュエリーボックス
フランスの1858年のナポレオン3世皇帝時代のアンティークのジュエリーボックスをご紹介致します。
ボックスは、ブロンズ製に金鍍金仕上げで、正面、後ろ面、両側面、蓋の全てに、エマイユでフランスの田園の子供達が装飾してあります。
ブロンズはある程度の型を仕上げたのちに、彫金師により細かく彫金して陰影や量感をつけ、その上から大変厚みのある金鍍金で仕上げてあり、このボックスに使った18金の量だけでも、一つのジュエリーが作れるくらいです。
リボンを結んだ花のガーランド飾りが4つ角にあります。
エマイユは「ペインターエナメル」と呼ぶ七宝による絵画で、黄金に似合う深いボルドー色を背景に、木々やフランスの林で遊ぶ愛らしい子供達を描いています。
4面のエマイユの土台は、中央に向かって少し膨らんだ形です。
ボックスの縁取りには、段差をつけてあり、フランスの古い時代からのボックスの形を継承しています。
蓋のエマイユは、少女が木の下で座り花輪を作っている様子で、花籠を隣に描いています。
背景の木々のぼかし加減や、絵画タッチのエマイユの仕上げが印象的なアンティークジュエリーボックスです。
蓋をあけますと、内部はボルドーワイン色の絹ベルベット張りです。
底も全て金鍍金が施してあり、彫金でこのフレーズがあります。
ウージェニー皇后陛下より
ノルマンディーとブルターニュへの旅の思い出として授与される
サン・クルー宮殿にて 1858年4月22日
ウージェニー皇后は、ナポレオン3世皇帝のお妃で、サン・クルー宮殿は、パリの西方5km程の所にあるヴェルサイユ宮殿と並ぶ、重要なフランス王宮の一つで、創建は16世紀中頃に遡ります。
1800年頃にはナポレオン1世皇帝の気に入りの城で、1850年初期にはナポレオン3世皇帝とウージェニー皇后も大変好み、ウージェニー皇后は内部を18世紀のマリー・アントワネット様式にしつらえ、毎年の春と秋をこの宮殿で過ごしました。
残念ながら1870年のプロイセンとの戦いにより消失してしまいましたが、パリ西方のブーローニュの森に面した広大な公園と、落ち着いた環境により現在もフランス有数の高級住宅地になっています。
エマイユの色彩の美しさや、フランス田園の森で遊ぶ子供達の風景が魅力で、飾っておくだけでも絵を楽しめるアンティークボックスです。
フランス 1858年
素材: エマイユ・ブロンズ(金鍍金)・絹ベルベット織物
サイズ:H13.3cm W16.0cm D11.9cm
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Jewelry box from French Empress Eugenie
France 1858
Material: Enamel, Bronze(18k gold), Silk Velvet Fabric
Size: H13.3cm W16.0cm D11.9cm
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