N°0844 Sold* カルティエ – 古代金貨ダブルフェイス アンティーククラヴァットピン
こちらの作品は販売済となりました、ありがとうございました。
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1910年代のカルティエのクラヴァットピンをご紹介いたします。
古代ギリシャ時代の紀元前5〜6世紀頃の古代金貨がセットしてあり、両面に肖像のある金貨を生かしたダブルフェイスのアンティークジュエリーです。
ピンは18金製で、アテナ女神の面はプラチナフレームのダイヤモンドで囲み、
反対側の面はカリブレカットのルビーで囲んでいます。
ルビーの方は古代の王の肖像で、プラチナフレームにはミルグレーン(細かい粒状彫金)を施しています。
下の画像では、左側が〝 アテナ女神 〟右側が〝 古代王 〟で、金貨は表裏で顔の向かっている位置が違います。古代の金貨ではよくあることで、実はこの顔の向きの違いのために、カルティエは素晴らしい技術を使っています。
それは、
金貨が回転式であることです。
つまり、着ける側に合わせて肖像を縦向きにするために、フレームの中の金貨を回せるように作ってあります。
方法として、金貨を指でおさえ、ピンの付け根を持ってピン側を回転させるとスムーズにまわります。
小さなクラヴァットピンですがカルティエならではの技術と、ダブルフェイス+回転式という重厚な作りは、希少な古代金貨をいかに大切に考えデザインをし、宝飾師が技術を注いで作ったかという証です。
アテナ女神は、知恵、芸術、戦いを司る女神として、兜をつけ、メデューサの盾を持ち、王や勇者の守護神として古代ギリシャ時代に信仰がありました。
金貨は紀元前5〜6世紀頃の古代ギリシャ時代のものです。
当時、古代ギリシャは地中海沿岸を征服し、植民地にして〝 マグナグラエキア 〟と呼ぶ大きなギリシャ文化圏を作り上げました。それは今のトルコのアナトリア半島から南フランス、イタリア半島、スペインとポルトガル、北アフリカにまで及びました。
金貨の王は、当時でも希少であった金貨を作ることが出来るほど権力を持っていた、大ギリシャ〝 マグナグラエキア 〟の支配者の一人と考えられます。
20世紀初頭のフランスでは、古代遺跡の発掘でヨーロッパに渡ったさまざまなオブジェが、王侯貴族や大ブルジョワのコレクションとなり、このようなジュエリーに仕立てられる事がありました。
綺麗なピンクのルビーと、白のダイヤモンドの輝きと、2500年近くを経た古代の黄金のハーモニーがフランス的なアンティークジュエリーで、金貨の持ち主が、フランスの最高のジュエラーの一つカルティエへ特注したのでしょう、その仕立てに高いセンスが伺えます。
男女問わずお使いになれ、クラヴァットへ、襟元へと、ルビーとダイヤモンド、アテナ女神と古代王を装いに合わせて選べるのも楽しく、ダブルフェイスで回転式のカルティエのクラヴァットピンは、世界に唯一のアンティークジュエリーです。
◯ カルティエ Cartier ジュエラー_宝飾商
1847年にフランソワ・カルティエによって創立したフランス、パリを代表する宝飾商の一つである。
1870年代以降は息子アルフレッド、その後に孫息子のルイが参画し、1989年には現在も本店があるパリ1区のヴァンドーム広場から続くラ・ぺ通り13番地へ本拠を構える。1906年にはロンドン支店をジャック・カルティエが引き継ぐ。
ロシアのファベルジェ、フランスのカルティエと言われるほどエマイユとプラチナ作品が代表的で、ヨーロッパ王侯貴族や世界の富豪たちが顧客リストに名を連ね、ジュエリーやオブジェを注文した。クラシックな宝飾技法を踏襲しながら、常に時代の最先端の文化芸術運動に着目し、創作したジュエリーやオブジェは、「カルティエ・スタイル」と言われる。
1970年代にはカルティエ一族の手を離れるが、メゾンは現在も世界的なフランスのジュエラーとしての名声が存続している。
ピン:フランス 1910年代
カルティエ
金貨:古代ギリシャ時代 紀元前5-6世紀頃
金貨:20-23金
ピン:18金・ルビー・ダイヤモンド・プラチナ
サイズ:L7.0cm 直径1.6cm
Sold*
Pin: France 1910s
Jeweler: Cartier
Gold coin: Ancient Greek era 5th-6th century BC
Gold coin: 20-23K gold
Pin: 18K gold, Ruby, Diamond, Platinum
Size: L7.0cm Diameter 1.6cm
Sold*