N°1169. Sold* 古代様式・カンティーユ アンティークネックレス

こちらの作品は販売済となりました、ありがとうございました。

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19世紀初頭の、素晴らしいロングネックレスをご紹介いたします。
1810~1830年頃のフランスの18金製で、すべて宝飾師により作られています。
このネックレスは、古代ギリシャやエトルスクに存在し、長い間技法がわからなかった、遺跡から発掘された金細工を研究した19世紀の宝飾家達が、再び古代技法として蘇らせた様式の技術で作られています。
アンティークジュエリーならではの手の込んだ繊細な細工です。

その技法とは「カンティーユ」、
「カンティーユ」は、細い金属の線を藤細工のように、螺旋状に巻き込んで作る宝飾細工のことです。

「カンティーユ」のジュエリーは作られた数が少ないため、現存も少なく、ブローチやブレスレットといった平たい台座の上に装飾を施したジュエリーは見られますが、中でもこのようなネックレスは今に残るものも大変希少なジュエリーです。

長さは78.5cm、留め具はない形式のネックレスです。
このネックレスの素晴らしいところ、それは「ミル・フルール」と言える細工にあります。
「ミル・フルール」とはフランス語で千の花、つまり数え切れないほどのカンティーユで作った花のモチーフをつなげたネックレスです。

幅6mm、厚み5mmの棒状の部分には、3方向に花のモチーフがセットしてあります。
拡大しますと、正面からは両側面の花が見え、側面では、正面と側面の花と、後面の球体が見えます。
後ろ面に当たるのは球体の部分です。
球体は直径2mm、そのサイズからも、細工の細かさがわかります。

花の中央には球体、その周囲に花びらのように放射状の金線飾りがあります。
一つ一つの花と球体は、中心にある並んだ2つのオメガ型のリングへセットしてあります。

このリングによるセッティングのおかげで、ネックレスは、左右に動きつつ少し回転をしながら身体にしなやかに添います。
このような宝飾技術はフランスの19世紀ならでは、しかもブルボン王朝の王政復古期に当たる、1815~30年代の希少なジュエリーです。

18世紀から始まったギリシャやローマの古代遺跡の発掘は、19世紀になりますと発掘工具や技術の進展により、加速度的に盛んになりました。

遺跡からの古代の遺品は、当時の王侯貴族の憧憬の的となり、宝飾品へもその様式た技術を取り入れるようになり、フランス語では「スティル・アンティック」、英語では「アケオロジー・スタイル」と呼ばれました。

カンティーユ技法のミル・フルールの装飾は、しなやかに動き、着けますと艶のある球体部分が、しっとりと輝きます。

古代の皇妃はこのようなネックレスを着けていたのでしょうか、
「スティル・アンティック」が魅力の、大変希少で美しいフランスのアンティークネックレスです。

◯ カンティーユ
「カンティーユ cannetille」はフランス語で、源泉は「カンヌ」という籐細工を指す。金属の細い線をカットしてろう付けし、糸で刺繍をするように、巻き型装飾を付ける宝飾技術である。ろう付けを重ね、金モール飾りのような立体的な装飾も可能である。フィリグリー細工をより立体的に仕上げたものとも言える。

フランス 1815-30年代
素材: 18金
サイズ:L78.5cm W0.6cm D0.5cm
Sold*

France 1815-30s
Material: 18k gold
Size: L78.5cm W0.6cm D0.5cm
Sold*

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