N°1268　Sold*　懐中時計＆アンティークネックレスチェーン 18金製 移動式モティーフ付

こちらの作品は販売済となりました、ありがとうございました。

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フランスの王政復古時代と呼ぶ19世紀前期のアンティークの懐中時計&ネックレスチェーンをご紹介致します。
18金製チェーンの長さは77cm、チェーンには２つの移動式モティーフがセットしてあり、トップには金細工にオパール、ルビーを飾った装飾モティーフがあります。

この飾り付チェーンは、懐中時計用チェーンとして、あるいは上のようにネックレスとして着けることもできるアンティークジュエリーです。
全て宝飾師がハンドメイドで作っており、その凝った作りを以下の画像と説明でご覧下さい。

留め具には引き輪とリングがあり、懐中時計のトップにある輪（時には開閉式）にあわせ、どちらかをセットし、ジレ（ベスト）やジャケットのボタンホールへ通す、または懐中時計の輪にチェーンそのものを通し、時計はポケットへ、移動式モティーフ２個を良い位置へ移動し、トップの飾りを手前へ垂らして着けます。

チェーンはフランスで〝 シェヴロン　〜杉織文様 〟と呼ぶデザインで、組紐のように360度どこからみても文様が見え、19世紀のチェーンならではのしなやかに揺れる作りです。
トップの飾りは長さ7cm、

２つのタッセルとオパールをセットしたフレーム、ルビーをセットした金細工の飾りがあります。

このチェーンはベースがイエローゴールドです。
移動式モティーフとタッセルは、お揃いの彫金飾りがあり、線彫金で縁取り、ローズゴールドとグリーンゴールドの花型彫金へ槌打ち技法で背景をつけています。
タッセルはロングチェーンと同じシェヴロンのチェーンを使い、トップに粒金をつけています。

移動式モティーフはこのように、好きな位置で留められますから、ジレやジャケットのデザインにあわせて使うことができます。

ルビーをセットしたモティーフは「香炉」で、19世紀に復古させた古代の金細工技法をふんだんに使っています。「香炉」は香りによって悪霊を退けるアミュレットの意味があります。
「香炉」は、縄編み状の〝 フィリグリー〟巻き型装飾の〝 カンティーユ 〟その上へひし形飾りと粒金の〝 グラニュレーション 〟、上部の透かしにもフィリグリーを使い、トップに面取りしたルビーをセットし香炉を作っています。（※古代金細工については下方参照）

このルビーの「香炉」だけでも小さなペンダントになるくらい、凝った作りのチェーンで、ありそうで無い、19世紀前期フランスならではの作りです。
またオパールのフレームの縁取りにも、彫金をつけてあります。

着け方で懐中時計用に、ネックレスとして、ジレの飾りにと、２通りに楽しめるアンティークチェーンです。

◯　フィリグリー
「フィリグリー」とは、宝飾師により、主に金や銀などの貴金属を糸のように細く作った線状のものを、コイル状に巻き上げたり、縄編み状や粒彫金を施し、それらを溶接して作りあげる宝飾技法。
フレームを土台に様々な文様を作る、土台を使わず線だけで透かし文様（オープンワーク）を作る場合もある。宝飾師がミリ以下の単位の線から作る細工は、機械では不可能な、レース編みのような細やかさがある。元来この技法は、古代遺跡から発掘された古代ギリシャやローマ時代の宝飾品に使われていた細工で、19世紀の宝飾師の研究により復刻された技法でもある

◯　カンティーユ
「カンティーユ　cannetille」はフランス語で、源泉は「カンヌ」という籐細工を指す。金属の細い線をカットしてろう付けし、糸で刺繍をするように、巻き型装飾を付ける宝飾技術である。ろう付けを重ね、金モール飾りのような立体的な装飾も可能である。フィリグリー細工をより立体的に仕上げたものとも言える。

◯　グラニュレーション
金属の台座に非常に小さい粒状、球状のものをろう付けする技法で、パターンに合わせて文様的に装飾をつける。日本では「粒金」と言われる。古代のエトルリアの金細工が遺跡から発掘され、19世紀にローマのジュエラー「カステラーニ」などによって技法が研究され、古代のものは0.18mmほどのサイズがあり、完全な復元とはなっていないが、近しい細工を作ることが可能となった。古代当時の技法は完全には解明されていない。