N°0748 18世紀のポルトガル王国 インペリアルトパーズリング
1700年代のポルトガル王国時代のアンティークジュエリーをご紹介致します。
この指輪は、ポルトガル王国のブラガンサ王朝時代のジュエリーです。
1100年代中頃に成立したポルトガル王国は、1400年代以降、大航海時代の世界との貿易によって地球の反対側にある日本とも南蛮貿易を行い、1498年にはヴァスコ・ダ・ガマがインド航路を発見し、世界の富を集めていました。
1600年ごろからは、ブラジルから黄金や宝石がもたらされ、ポルトガル王国にはフランスやイタリアと同じように文化芸術が花開き、1700年代フランスのジャルディネッティのような、植物をモティーフにした宝石のジュエリーがありました。
この指輪はそんな時代のアンティークリングで、花形の金銀のフレームへインペリアルトパーズをセッティングし、ダイヤモンドで取り巻いています。
インペリアルトパーズは、現在でも色の美しい石は産出が少なく希少価値がありますが、1700年代当時でも、ダイヤモンド以上の価値があり、宮廷の王侯貴族だけが着ける事ができた宝石でした。
中でもポルトガル王国とスペイン帝国では、前時代のジュエリー様式を引き継ぎながら、18世紀のフランスのデザインを取り入れていました。
上の1600年代の指輪の絵からも、この1700年代のインペリアルトパーズの指輪の形への流れが見て取れます。
フレームは銀製、リングは金製で植物文様を彫金してあります。
後面は金によるクローズドセッティングで、リングの両側には銀製フレームでダイヤモンドのセッティングがあります。
18世紀のポルトガル王国の、インペリアルトパーズとダイヤモンドを使ったアンティークジュエリーは、希少なジュエリーの一つで、
現在のポルトガルの首都リスボンの「グルベンキアン美術館」には、ポルトガル王国時代の、王侯貴族のアンティークジュエリーのコーナーがあり、そこにはこの指輪と同じようなデザインのジュエリーが保存されています。
※ グルベンキアン美術館
リスボンにある石油王で慈善家としても知られるカルースト・グルベンキアン(1869-1955)の個人コレクションの美術館。ルーベンス、レンブラント、ルノアール、モネ、ピカソ、ターナーなどの絵画や、古代美術からジュエリーやオブジェなどの装飾品まで世界で最高のものを基準として収集されたコレクションである。ルネ・ラリックのジュエリーは、世界の1.2位を誇るコレクションがある。グルベンキアンの死後、財団として美術館がオープンし今に至る。
※ ジャルディネッティ(Giardinetti)_装飾様式
「ジャルディネッティ」とは、ラテン語が源泉で、フランス語では「フルール・ド・ジャルダン – 庭園の花々 – 」という意味で、花かごや古代風の壷に入ったバラの木や花々をジュエリーに表した宝飾様式。
18世紀、ヨーロッパではフランスのルイ15世太陽王の宮廷を中心としたロココ文化の華が開いた時代で、オランダやヴェネチィアの海洋貿易によりオリエンタルの国々からヨーロッパへ様々な花や薫香がもたらされ、王侯貴族の宮殿へ庭園や温室を作ることが流行し「花の時代」と呼ばれた。
ジャルディネッティのジュエリーについては、こちらもご覧下さい。
N°0587 18世紀・花壺装飾の指輪/アンティークリングN°0767 ダイヤモンドのジャルディネッティ アンティークペンダント
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ポルトガル王国 18世紀
素材:インペリアルトパーズ・金・銀
サイズ:L2.1cm
リングサイズ:13.5
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Ring
Portugal 18th century
Material: Imperial Topaz, Gold, Silver
Size: L2.1cm
Ring size: 13.5
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