アンティークジュエリー物語n.41
ヴォーグ・フランスより
パリの1931年

「ヴォーグ」という雑誌をご存知でしょうか?
1920年代初めにパリで発刊され、今ではヴォーグ・イタリアやアメリカと各国で見られるモード誌で、世界でも最も古いモード誌の一つです。
中でもヴォーグ・フランスでは、パリに集まる才能あるデザイナーをはじめ、常にトップモードを紹介し世界から注目されて来ましたが、1930年代のヴォーグ・フランスは、いったいどのような感じだったのでしょうか?
これから3回のコラムで、気になる中身をご紹介してまいります。

まずは表紙から、今から90年近く前の1931年12月号です。


ソワレの装いにエメラルドのジュエリーを着けた女性が描かれ、女性の手には、1粒の真珠が輝く貝殻のボックスとカード、ノエルのプレゼントを開けたところでしょうか、12月号らしいイラストですね。

ページをめくると、今年の冬の流行と、沢山の広告の掲載があります。
服だけでなく、例えば、フランスの車プジョーの広告や、


今年の冬はスキーへ!と、スポーツを薦めるページに、マルキーズ・ド・セヴィニエのコフレの広告もあります。

「マルキーズ・ド・セヴィニエ」とは、「セヴィニエ侯爵夫人」という名のチョコレート店で、今も続いている老舗です。
これはノエルの特別ボックスで、「エナメルをかけた布製スペシャルボックスと素晴らしい味のチョコレート詰め合わせ」と書いてあります。


綺麗な箱に入ったチョコレートは、フランスでも誰もに好かれる贈り物の定番ですから、今も12月には各店が、ノエルのコフレ(特別ボックス)を発表しています。

また、「パリでの素晴らしい結婚式」のお薦め広告もあり、会場のしつらえから、新郎新婦の装いまで、アイデア豊富な私達に全ておまかせ、と書かれています。

そしてインテリアのコーナーも、飾りを少なくシンプルに・・・が1931年の流行だそうです。


中でも最も沢山のページをさいているのはモード、今年の夜会服の流行は?からはじまり、ジュエリーと小物にメイクアップの組み合わせ、クリップブローチの着け方まで、事細かく紹介されています。


また、お洒落の仕上げに欠かせない香水についても豊富な情報があり、例えば、パリの香水店「キャロン」は、「白粉,香水、お化粧のキャロン」の広告を出しています。

「キャロン」は1904年から今でも続いている香水と白粉のお店で、鏡へ映る女性の顔が愛らしく、色遣いも綺麗で、アール・デコらしい形の鏡も素敵です。


こんな鏡があれば、思わず求めてしまいそうです。
さて、パリジェンヌ達の御用達誌ヴォーグ・フランスの1931年12月号から、当時の流行を垣間見る数ページをご紹介致しましたが、他にも盛りだくさんの内容で、もちろんモードのページも沢山ありました。

次のコラムn.42のページで、「冬のお薦めファッション」をご紹介していきますので、楽しみにお待ち下さい。

◁ n.42 パリの1931年    n.40 エミーリエのお洒落 ▷

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