アンティークジュエリー物語n.43
ノエルのプレゼント
パリの1931年

前回のn.42でご紹介した1931年12月のヴォーグ・パリ とモードのページ から続いて、「ノエルのプレゼント」特集ページをご紹介してまいります。
ここでは、” 私達が、パリの素敵なメゾンからよりすぐりの新商品を紹介し、あなたの難しいプレゼント選びを手助けします。”と、当時のヴォーグスタッフのお薦めを掲載しています。
さて、スタッフのセレクトは?

まずはパリの小物メゾン「アレキサンドリン」から、山羊革のロング手袋と、絹の薔薇のコサージュを、手袋とバッグのお揃いもお薦めのようです。


続いてクチュールメゾン 「ジャンヌ・ランバン」 からは、バカラ特注の、クリスタルガラス製香水瓶に入ったパルファン「ジャンヌ・ランバン」を、このボトルは、ジャンヌ・ランバン母娘をモデルにしたデザインで、今でも名香といわれています。

そしてシガレットを嗜む女性のために、マッピン&ウェッブよりエレガントな銀のシガレットケースとライターを、
また、インテリアに凝っている方にはセーブル焼や、淑女に欠かせない手袋専門店もあり、

下の「クリティア」というメゾンからは新発売の香水を・・・このメゾンは香水だけでなくクリームや口紅も作っており、口紅は「ロイヤル・クリティア」という名で27フランでした。

クリティアはパリのヴァンドーム広場にあり、エステティックサロンも併設していたようです。


クリティアの1931年の新作はどんな香りがしたのでしょうか?

続いて、家族用にはカラフ&グラスセット、気心知れた女友達へは、香水やバッグに手袋、といくつあっても良い品をお互いに贈りあったりしましょう、と進めています。


その次は、女性が最も喜ぶ品、つまり、プレゼントの代表としてのジュエリー特集です。
もちろん女性だけでなく男性にも、指輪や時計にカフスボタン、シガレット用ライターを紹介していますし、


カルティエの広告では、アール・デコらしい構築的なジュエリーも素敵にディスプレイしてあるのが目を惹きます。


1931年へタイムトリップして、ラ・ペ通り13番地のカルティエを訪れてみたいものです。
以上が1931年12月号での、ノエルのプレゼント特集でした。
ヴォーグ・フランスの言う通り、いつの時代もプレゼント選びは難しいもの、でも自分のためになら迷いは少ないのではないでしょうか。

ノエルのプレゼントは、ただの贈り物ではなく、1年無事に過ぎ、これから1年が良い年になるようにと、家族や友人、そして自分へと、心を込めて選ぶお品です。
皆様も素敵なノエルをお過ごしになられますように・・・

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