N°1226 ゼウス神カメオ ダブルフェイスアンティークペンダント
ダブルフェイスのアンティークカメオペンダントをご紹介いたします。
ペンダントは19世紀フランスのルネサンス様式で、カメオは17世紀後期から18世紀初期の作品です。
ペンダントは18金製で、彫金細工とエマイユ、ルビー、ダイヤモンドと天然真珠で装飾しています。
彫金はルネサンス時代様式の、植物紋の透かし細工で、白と水色、黒のエマイユを施し、カメオの周囲には、12石のルビーを周囲にセッティングし、下方に天然真珠を飾っています。
チェーン通しは、全面に、黒へ白珠のエマイユをつけてあります。
カメオは17世紀後期から18世紀初期の作品で、古代ギリシャ神話の「ゼウス神」をアゲートへ彫っています。
「ゼウス」は全能の神、神々の長で、ローリエ(月桂樹)の冠を着けたプロフィールです。
このカメオの美しさのひとつに、深い焦茶色と、半透明のほの白く淡いグレーに、白や墨、茶褐色の粉状の斑点がある希少なアゲート石層があります。
濃色を背景にし、ゼウス像を半透明のほの白く淡いグレーの層に彫っています。
また、ゼウスのローリエの冠には黄金色が、首元の髪には茶褐色の石層が見られます。
自然の石の良さを光と影にしたカメオで、1600年代後半から1700年台初期の彫刻師の力量がわかります。

ローリエの冠は、紀元前の古代ギリシャ時代から続く「栄光」のシンボルで、その後の古代ローマ時代には皇帝冠となり、中世ヨーロッパでは知恵や博識への尊敬を表し、勝利や栄光を示す芸術作品に表しています。
ダブルフェイスのもう片面は、古代ローマ皇帝像を、膨らみをつけたメダイヨン型にエマイユで飾っています。
古代ローマ皇帝像は、ゼウス神と同じくローリエの冠をつけた横顔です。
紀元前1世紀に帝政ローマ誕生の礎を作ったユリウス・カエサルが、ローマ人として初めて肖像が硬貨になり、カエサルの血縁の初代ローマ皇帝アウグストゥス以降、「ローリエの冠をつけた皇帝像」は、神格化したローマ皇帝のシンボルとなっています。

ペンダントの周囲のフレームには、カメオ側はルビー、ローマ皇帝側はダイヤモンドをセッティングしています。
カメオはゼウス神にふさわしい重厚感があり、半透明の灰白石層アゲートは、古代ギリシャ時代の大理石彫刻に想いをはせるような作品です。
ルビーとダイヤモンド、ゼウス像とローマ皇帝のダブルフェイスであることも、このアンティークペンダントの魅力になっています。
18金のアンティークチェーンや、組紐で着けられると素敵です。
フランス
カメオ:17世紀後期 - 18世紀初期
ペンダント:19世紀中期
素材: ルビー・天然真珠・エマイユ・アゲート・18金
サイズ:L8.2cm W4.3cm
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France
Cameo: Late 17th century to early 18th century
Pendant: Mid-19th century
Materials: Ruby, Natural pearl, Enamel, Agate, 18K Gold
Size: L8.2cm W4.3cm
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