N°1175 銀皿 植物文 幅42.5cmフランスアンティークシルバーウェア
1883年ー1911年の間に、パリのアルフォンス・ドゥヴァン金細工工房(※詳細は下記参照)で創作したフランスのアンティーク銀器をご紹介致します。
オーバル型の皿で、サイズは幅42.5cm、縦26.5cm、高さ3cm、全て銀細工師の手仕事による彫金製です。
フレームは、18世紀のルイ15世王時代から続く、フランスの伝統的な曲線形で、縁取りにはストライプ状のリボンに葉がからまる文様、その内側へ2段の段差をつけ、花のガーランド(連なり文)があり、一番内側にはフランス語で「ペルレ」と呼ぶ真珠の連なりを彫金してあり、
中央に「A」「S」を重ねた植物文様の装飾モノグラムが陰刻してあります。
高さ2cmのオーバル皿で、
裏面も綺麗です。
フランスのクラシカルなテーブルセッティングでは、銀のトレイや大皿へ、果物、花、菓子をはじめ、ショコラやプチフールというシャンパンに合う一口サイズのケーキを添え真ん中へ置きます。周囲には陶磁器の皿、カトラリー、グラス類を並べますから、中心の銀の器が明るい輝きを添えるというわけです。
この銀の皿は、全て彫金師による手仕事です。つまり、型押しではありません。
当時の彫金の素晴らしさをご覧下さい。今ではもう、このような銀器を作れる金銀細工師はおらず、いにしえのフランス銀器ならではのオブジェです。
まず、銀板を槌打ちしながらこの曲線型のオーバルの形を整えます。その後、下書きの文様に合わせ、少しづつ打ちながら形を浮き出させ、沈ませ、巧みに銀細工の道具を使い、この装飾を作っています。
ストライプ状の縁取りに絡まる葉、ガーランドの花や葉、枝、ペルレ、細かい点状の背景全ては、打ち出しながら作り上げているのです。
その技術は、裏面を見るとわかります。
文様に合わせて、手仕事の陰陽があり、銀を少しづつ打ちながら形を作り上げた行程が見られます。
花や葉を拡大して見ますと、花1つを見ましても、凹凸があり本物の花びらがふわりと浮いているようですし、葉脈や花芯には、粒状の陰刻が見えます。
花の周囲には細かい枝を彫金し、リズム感をつけ、「ペルレ -真珠の連なり」の背景は、非常に細かい粒状彫金をつけ、ペルレが引き立つように作ってあります。
ストライプ幅も、端は細めに、中央を太めに仕上げ、目視で綺麗なボリュームを感じるように作ってあり、からまる葉には、葉脈を彫っています。
現在、この幅42.5cmサイズ(下)と、一回り小さい幅38cmサイズ(上)がございます。このウェブページの42.5cmサイズは1197gの銀を使用しており、この重量は、良質なフランスの銀器に添った、適度な重量感のある銀器です。これより軽いと美しさや良さは無く、重いと使いにくいものです。全てにバランス良く作ってあるフランスのアンティークシルバーウェアです。
◯ 刻印の位置:中央裏面に工房刻印・フランス銀刻印ファーストカテゴリー ミネルヴァ各1カ所/表面のフレームにフランス銀刻印ファーストカテゴリー ミネルヴァ1カ所。
◯ アルフォンス・ドゥヴァン金細工工房
パリのタンプル通り79番地に、1883年ー1911年に存在した金細工工房。刻印は菱形内に、ADの間に山鴫(鳥:ヤマシギ)の文様がある。金銀製の彫金を施した、伝統的なフランスのテーブルウェア、キャンドルスタンド、彫像等を創作。パリだけでなくフランス全土の貴族や富裕な人々をはじめ、ヨーロッパ近隣諸国のマガザン・ド・リュクス(贅沢な品を扱う店)から注文を受けていた。19世紀末から20世紀初頭の28年間に存続した工房で、現存は数少ないが、現在も続くフランスの銀器メゾンのピュイフォルカに並ぶ質の高い品々で知られた工房である。
フランス 1883-1911年
素材:銀(950/1000)
サイズ:L42.5cm W26.5cm H3.0cm 1197g
金銀細工工房刻印:アルフォンス・ドゥヴァン - 菱形内にA 山鴫(ヤマシギ)D
フランス銀刻印:ミネルヴァ ファーストカテゴリー
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France 1883-1911
Material: Silver (950/1000)
French silver mark : Minerve first title
Workshop: Alphonse Debain
Size: L42.5cm W26.5cm H3.0cm 1197g
Price : Please contact us ▽