N°1683 竜を退治する聖ゲオルギオス 銀彫刻 モノグラム・シール アンティークオブジェ

19世紀末フランスの銀彫刻のアンティークオブジェをご紹介致します。
これは銀塊へ丸彫りで創作し、底部に「S」と「L」を組み合わせた装飾モノグラムを彫金したシールがあります。
高さは63mm、下の画像の向きで厚み11mm、

幅は33mmで、ルネサンス様式の台座の上に騎乗の聖ゲオルギオスが竜を退治する姿です。聖ゲオルギオスは、古代ローマ皇帝ディオクレチアヌス帝の迫害で殉教した聖人で、聖剣アスカロンを持ち、ドラゴンを退治した逸話が伝わっています。

キリスト教の聖人伝説をまとめた『黄金伝説』には、数多くのドラゴン退治物語が記載されていますが、中でも聖ゲオルギオス伝承は、いにしえから数々の芸術家のインスピレーションとなってきました。
乗っているのは魔法の馬「ベイヤード」で、一度だけ相手の攻撃を無効化します。

底部のシール部分は、トップと同じく、さまざまな技巧で表面変化をつけた見事な陰刻です。ほぼ磨耗なく現存していることから、実用ではなく装飾用として作られたオブジェであったことがわかります。

手のひらに乗るサイズの彫金シールですが、10倍に拡大しても魔法の馬「ベイヤード」の勇猛な表情や、聖ゲオルギオスの甲冑や竜の細かい彫金は、まるで等身大の彫刻作品のごとく作ってあります。

イングランド、グルジア、モスクワの守護聖人としても知られており、イングランドは聖ゲオルギオス十字(セント・ジョージ・ クロス)を国旗とし、他の国も十字の一部を取り入れています。兵士、旅行者、農民の守護聖人として、世界中のキリスト教徒から信仰を集める聖人です。

このアンティークオブジェには年代を特定するフランスの銀刻印があります。

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※ 竜退治の伝説
昔、カッパドキアのセルビオス王の首府ラシア付近に、毒を出し人に咬み付くという巨大竜がいた。ラシアの人々は毎日2頭の羊を生け贄にし、何とかその災厄から逃れていたが、全ての羊を全て捧げてしまったあとは、人間を生け贄として差し出すこととなった。それはくじで決められ、最初に当たったのが王女であった。王は金銀宝石を差し出して慈悲を乞うて8日間の猶予を得たが、竜は満足していなかった。
国中が困難な時に、勇敢なゲオルギオスが通りかかり、毒竜の話を聞いて「私が助けましょう」と竜退治に出かけた。
ゲオルギオスは生贄の先頭で竜と戦い、竜は毒の息を吐いてゲオルギオスを殺そうとしたが槍を刺されて倒れ、ゲオルギオスは姫の腰帯を受け取り、それで竜の首へ巻いて人々のところへ連れて行き、ゲオルギオスは言い放った。
「キリスト教徒になると約束しなさい。そうしたら、この竜を殺してあげましょう」こうして、異教の村はキリスト教の教えを受け入れた。

竜退治の聖ゲオルギウス
竜退治の聖ゲオルギオス

 

※ ゲオルギオスの殉教
ゲオルギオスは異教徒の皇帝に捕らえられ拷問を受けるが、神の加護によって無事であった。皇帝は異教の神殿でゲオルギオスに棄教を迫るが、ゲオルギオスの祈りによって神殿は倒壊し、皇妃までもがゲオルギオスの信念に打たれキリスト教に改宗しようとしたため皇帝は怒りに駆られ、皇妃は皇帝の命令でゲオルギオスの目の前で見せしめとして惨殺されるが、死を前にして洗礼を受けていないことを訴えたところ、ゲオルギオスが王妃の信仰の厚さを祝福し「妹よ、貴方が今流すその血が洗礼となるのです」と答えると、天国を約束された王妃は満足げに息を引き取ったと伝えられている。その後、ゲオルギオス本人も斬首され、殉教者となり、聖人として祀られた。

フランス 1893年〜1900年頃
素材: 銀(800/1000)
サイズ:H6.3cm W3.3cm D1.1cm
重量:65.7g
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Sculpture Silver Sealing
France 1893-1900
Material: Silver (800/1000)
Size: H6.3cm W3.3cm D1.1cm
Weight: 65.7g
Price : Please contact us ▽

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