N°0640 ショーメ - サファイア 指輪

フランスの歴史あるジュエラー「ショーメ」の指輪をご紹介いたします。
1910年代後半から1920年代の作品で、プラチナの台座にサファイアとダイヤモンドをセッティングしています。

サファイアは中央に長方型、その両側にピラミッド型の台型にカットした石です。
この普通に見ない石のカットは、この指輪のためにカットをオーダーしています。

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つまり、現代では長方形の石といえば、エメラルドカットやバゲットカットといった規定のものとなり、たとえハイクラスのジュエラーであっても、石に合わせてジュエリーをデザインするのが主流です。

しかし当時はデザインに合わせて宝石を選び、カットをオーダーするということが行われていました。

原石から選び、サイズや形をオーダーするわけですから、選ぶ時点で多くの石が必要なうえ、石の色や形を揃えるには、石商人が提示する、すでにカットした宝石から選ぶよりも、より時間と手間がかかります。
このように、宝石一つとっても、贅沢な作り方をしていることがわかります。

プラチナプレームには、ミルグレーン(粒状彫金)がつけてあり、台座には透かし紋様があります。
リングとの境目には、2本のライン彫刻をつけています。

ミルグレーンの繊細な装飾と、周囲を取り巻くカリブレカットや長方型と台型のサファイアのジオメトリック(幾何学形)デザインから、1910年代後半から1920年代のアール・デコ初期の作品とわかります。

ダイヤモンドはラウンド型のオールドカットの爪留めで、カリブレカットのサファイアは、レールセッティングで、セットするフレームが外からは見えない技術でセッティングしてあります。

そのため目視では、青いライン状の輝きに見えます。

ショーメ・パリのサインと作品番号の刻印がリングの内側にあります。

このアール・デコ初期リングは、側面にある透かし細工が高さを作り、着けますと幾何学型の宝石の輝きがクッと立ち上がる印象で、立体感のある指輪です。

このようなジオメトリック・デザインからくる構築的な印象は、ジェンダーレスのデザインともいえますでしょう。
フランスの歴史あるメゾンらしい、澄んだ青のサファイアが印象的なアンティークリングです。

◯ ショーメ Chaumet ジュエラー_宝飾商

1770-80年頃にマリ=エティエンヌ・ニト(1750-1809)によりパリで創業。ナポレオン1世皇帝の宮廷の御用達ジュエラーとなる。革新的でデザインの美しいジュエリーを得意としたショーメは、皇后ジョゼフィーヌを筆頭とした宮廷の貴婦人のためにジュエリーを作り、フランスだけでなく、オーストリアのハプスブルグ家の御用達にもなる。
ニトの後、息子のフランソワと、エティエンヌ・ルニョ・ニト(1779-1853)が、その後も息子のジュールとジャン・バティスト・フォサン(1786-1848)が引き継ぎ、フランス、オーストリア、イングランド、イタリア、スペインなどのヨーロッパの各時代の各国の宮廷ジュエラーとして活躍し、王侯貴族階級を顧客年、式典用の豪華なティアラを創作している。
1862年にジャン・プロスペル・モレルが経営権を取得し、1874年に娘婿でパートナーのジョゼフ・ショーメ(1854-1928)がメゾンを引き継ぎ、現在のメゾン名「ショーメ」となった。本店はパリのヴァンドーム広場12番地で、現在もメゾンは続いている。

フランス 1910年代後期 – 1920年代
ショーメ CHAUMET
素材:サファイア・ダイヤモンド・プラチナ
サイズ:L1.0cm
リングサイズ:11
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France, Late 1910s – 1920s
Jeweler: Chaumet
Materials: Sapphire, Diamonds, Platinum
Size: Front width 1.0cm
Ring Size: 11
Price : Please contact us ▽

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