N°1278 マリア・マグダレナ 17世紀 テーブルカットダイヤモンド

ルネサンス期、1600年代後期のアンティークペンダントをご紹介いたします。
フランスまたはイタリアの作品で、幅41mm、縦37mm、厚み7mmのフレームは、18金から20金のハイカラットゴールド製で、全体に透かし彫金細工をつけています。
フレームにはテーブルカットのダイヤモンドを飾り、中央にエマイユをセットしています。

マリア・マグダレナ 17世紀 エマイユ テーブルカットダイヤモンド ハイカラットゴールド 20-22金 アンティークペンダント ルーヴルアンティーク フランスアンティークジュエリー&オブジェ

エマイユの主題は「マリア・マグダレナ」です。
別名、聖マリー・マドレーヌ、マグダラのマリアと呼ばれ、聖書に登場し、キリストとの出会いによる改心や、磔刑から埋葬、そして復活までを見守った聖人です。

聖書ではさまざまな逸話が残っており、香油でキリストの足を清め改心したことや、遺体に香油を塗ったことから、香油壺がシンボルとなっています。
聖母マリアと同じくらい重要な聖人で、エモーショナルな存在として、特にルネサンス時代以降の芸術家が多くのインスピレーションを受け、絵画や彫刻、装飾品へ表しています。

( マリア・マグダレナ 1609年 ウィレム・ファン・スワーネンブルフ 銅版画 )

 

裏面は宝飾師による彫金細工で、紋様は、ルネサンス時代様式のアカントスの葉や花の植物紋です。

トップにはチェーンやコードなどを通すパーツがあります。

エマイユは、マリア・マグダレナが横たわり、祈りの姿で、右に黄金の十字架、左下には髑髏(どくろ・スカル)と黄金の香油壺、背景はマリア・マグダレナが悔い改めた場所である森と洞窟です。
髑髏は、キリストが磔刑になったゴルゴダの丘の名は、ヘブライ語で髑髏であることから、マリア・マグダレナのもう一つのシンボルとなっています。

またこのエマイユの図像には、どのように生きるかを問う「メメントモリ」や、いつか消えゆく命の儚さ儚さを示す「ヴァニタス」というルネサンス時代から王侯貴族に注目された思想を重ねています。

髑髏(どくろ・スカル)は思想のシンボルとして、「死は誰にでも訪れるものである。たとえ美しい人間でもいずれは死に至り、青空には嵐が来、豊かな緑もやがて枯れていく。だからこそ、現世を慈しみ充実した日々を送ることが大切である。“ 未来、過去にこだわらず今日、現在をできるだけ悔いのないように生きよ。” 」ということを示しています。

( ヴァニタス 宗教的静物画 1668年 オーステルウェイク画 ウィーン美術史美術館蔵)

 

死病ペストや食糧難、魔術のような医学しかなかった時代、明日生きているのかどうかは誰もわからず、死はいつも隣り合わせでした。

人生に対するポジティヴで強いメッセージは困難な時代の思想として、特に中世末期からルネサンスや時代に王侯貴族や思想家たちが重要視し、北ヨーロッパ圏やイタリア、フランスで、聖書の思考とともに、絵画や彫刻に表しました。

1600年代の彫金細工や、マリア・マグダレナの主題とそれに込めたルネサンス時代の思想も魅力で、希少なルネサンス時代のミュージアムピースと言えるアンティークジュエリーです。
太めのチェーンやコードで着けられると映える作品でしょう。

古い時代のダイヤモンド「テーブルカット・ダイヤモンド」については、こちらのコラム アンティークジュエリー物語 n.71 マテリアルの手帖 4 ダイヤモンドをもっと詳しく もご参照ください。

フランス又はイタリア 17世紀 
素材:ダイヤモンド・エマイユ・18 - 20金
サイズ:L3.7cm W4.1cm D0.7cm
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France or Italy, 17th century
Materials: Diamonds, Enamel, 18-20K Gold
Dimensions: L 3.7 cm W 4.1 cm D 0.7 cm
Price : Please contact us ▽

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