N°1618 ワグナー作 – パーン神・マスカロン彫金リング

フランスの宝飾作家、シャルル・ワグナー作のアンティークジュエリーをご紹介致します。
ワグナー(1799-1841)はゲルマン圏出自で、彫金やエマイユを得意としたフランスの金銀宝飾細工師です。19世紀の歴史主義ムーヴメントの初期時代に活躍した宝飾作家の1人で、ゴシックやルネサンス美術にインスピレーションを受けた創作をしていました。ワグナーの作品は、後の偉大なジュエラー「フロマン・ムーリス」や「ヴィエズ」に大きな影響を与えています。

この指輪は、彫金師が銀塊へ360度を彫刻で作り、18金鍍金で仕上げてあります。
この18金鍍金は、多少削ったくらいでは内部の銀が出てこないくらい、しっかりとした厚みがあり、このような金鍍金技術は、質の高いフランスの技術の一つで、重厚な作りです。

指輪の装飾はルネサンス時代様式で、正面にはギリシャ神話の「パーン神」のマスカロンを、両側には植物文様を透かし彫りしています。

側面の透し彫りも重厚で、正面のマスカロンの位置で縦12mm、

「マスカロン」は、建築や装飾にある神々や、半獣半神、イルージョン動物の飾り面のことで、古代から、それをつけることにより悪霊から守るという意味がありました。

パーン神(パン神)は、頭に角、とがった耳、山羊の足をもつギリシャ神話の牧神で、原始はギリシャのアルカディアの地の守り神でした。アルカディアは古代から牧畜の地で、美しい山岳風景は、ユートピアとも言われてきました。

ダイアナ女神とパーン神 カラーシュ画 1597-1604年頃 ファルネーゼ宮 ローマ アンティークジュエリー
アルテミス女神とパーン神 カラーシュ画 1597-1604年頃 ファルネーゼ宮 ローマ

 

上のルネサンス時代の画では、狩猟の女神アルテミスがパーン神を訪れる情景を描いています。アルテミスはまだ少女で、狩猟の修行をしていましたが、パーン神を恐れず森の掟を教えてもらいに訪問します。パーン神はその勇気を讃え、たくさんの狩猟犬を与えました。そのおかげでアルテミスは狩猟の道具を揃えることができたのです。

後側にはシャルル・ワグナーの刻印があり、全面に彫金が施してありますので、リングサイズの変更は不可です。太古から大地の守護神であるパーン神の指輪は、着ける人を守ってくれるアンティークジュエリーです。

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フランス 19世紀前中期
シャルル・ワグナー Charles Wagner 作 
素材: 銀・金鍍金
サイズ:L1.2cm
リングサイズ:15.8-16
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Ring
France early 19th century
Jeweler: Charles Wagner
Material: Silver, 18K Gold plating
Size: L1.2cm
Ring size: 15.8-16
Price : Please contact us ▽

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